先日 PC を買い替えました。  
その際に、前 PC からの引っ越し作業を極力簡単にすべく、WSL2 のエクスポートができたらいいなーとか調べてたら、普通にできたのでメモしときます。

### export
まず引っ越し前の PC の WSL2 から Ubuntu をエクスポートします。
PowerShellを実行して
```sh
wsl --export Ubuntu ./myUbuntu.tar
```
Ubuntu の部分は今自分が使っているディストリビューションの名前に適宜変更してください。  
myUbuntu.tar も好きな名前にしてもらって構いません。

出来上がった tar が私の場合20GBほどあったので、7zip で圧縮して Google Drive に上げることによってお引越しをすることにしました。

### import
早速新 PC にインポートしたいところですが、まずは WSL2 の環境作りをしないといけないですが、そこは[以前紹介した](https://masopon.com/posts/windows10-wsl2-docker)ので割愛。

新 PC 上で先程の tar を解凍して、PowerShellを起動した状態を想定して
います。
```sh
mkdir ~/AppData/Local/myUbuntu
wsl --import myUbuntu ~/AppData/Local/myUbuntu ./myUbuntu.tar --version 2
```

これでインポートが完了しました。

### 設定
PowerShell上で
```sh
wsl -l
```

と打てば今回インポートした myUbuntu ディストリビューションがあることが確認できると思います。

普通はこの myUbuntu をデフォルトにしたいはずなので設定してあげます。

```sh
wsl --set-default myUbuntu
```

あとは windows terminal 等で myUbuntu を開いてやれば引越し前の環境でお仕事できるようになるでしょう。

myUbuntu にログインしたときにもし root ユーザーになっていたら、
`/etc/wsl.config`　に以下の記述を追加

```
[user]
default=username
```

あと多分 windows terminal でログインするとログイン後にいるディレクトリがwindows 側のディレクトリになっているので、terminal の設定画面を開いて修正してあげましょう。

![image.png](https://firebasestorage.googleapis.com/v0/b/test-blog-a5123.appspot.com/o/image.png?alt=media&token=8b1b5fbf-3f74-4dc7-bc6f-81bfe4956211)
いつの間にか GUI で設定できるようになってた。

WSL2の環境をお引越し（インポート、エクスポート）

### WSL2 とは

Windows Subsystem for Linux 2 の略なのですが、めちゃめちゃ端折って言うと、Windows の中に仮想で Linux を入れることができる、みたいなイメージです。

WSL1 との比較等はここでは言及せず、ただインストールの手順だけをメモしたいと思います。

### インストール準備

PowerShell を管理者モードで実行して、下記のコマンドを実行。  
(windowsのスタートボタンを右クリック-> Windows PowerShell(管理者))

```bash
dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
```

更に下記のコマンドを実行。

```bash
dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart
```

一回 PC を再起動します。

### Ubuntu の入手

Microsoft Store アプリを開いて、Ubuntu と検索して、Ubuntu を入手します。

一度、Ubuntuアプリ を起動して、username と password の設定をしておきましょう。

設定できたら Ubuntuアプリ は閉じて OK。

### WSL2 インストール

もう一度 PowerShell を管理者モードで実行して、下記のコマンドを実行。

```bash
wsl --set-default-version 2
```

確認のために、下記コマンドを実行。

```bash
wsl -l -v
```

Ubuntu の VERSION が 1 になってるはずなので、2 にしちゃいます。

もし Ubuntu 以外の Linux をインストールしていたり、バージョンが明記されている Ubuntu (Ubuntu20.04 みたいな) をインストールしていた場合は、下記の Ubuntu の部分を Ubuntu20.04 のように変えてください。

```bash
wsl --set-version Ubuntu 2
```

このとき、エラーのようなメッセージが出てきた場合は、[https://aka.ms/wsl2kernel](https://aka.ms/wsl2kernel) から、最新の WSL2 Linux カーネル更新プログラム パッケージをダウンロードします。

インストールしたら再び上記のコマンド(wsl --set-version Ubuntu 2)を実行。

処理に数分かかりますが、これで完了です。

### Docker のインストール

[https://hub.docker.com/editions/community/docker-ce-desktop-windows](https://hub.docker.com/editions/community/docker-ce-desktop-windows) から、ダウロード、インストールします。

チェック項目は基本的にデフォルトのままで大丈夫です。

チュートリアルは、Docker 使ったことあるならスキップしていいと思います。

### その後
以降、Ubuntu を起動した場合 WSL2 上での起動となるはずです。お疲れさまでした。

そのまま Ubuntu アプリを使ってもかまいませんし、見た目をおしゃれにしたい方は、Windows Terminal 上で動かすのがおすすめです。

Windows Terminal については[別の記事](https://masopon.com/posts/windows-terminal)で紹介しています。

WSL2の環境をお引越し（インポート、エクスポート）

Windows10にて、WSL2のインストールとDockerのインストール